
捻じれた枝葉が群を成し、今この時代を産んだのだ。
その昔、まだ妖怪と呼ばれる存在が個を確立していなかった古の領域、
真なる神々が暇を持て余し、代理戦争を娯楽として辺境の地を遊戯台に仕立てた。
浪費される命と謀略、流れる血と悠久の時間が盤上を形成するそれは、
定命の者には決して理解の及ばない、神秘の大戦であった。
曰く、現在の幻想郷と漂う神聖はその名残であり、妖怪も零れた残滓に過ぎないほどだ。
稗田阿求「―ここまでが史実として一族が継承している幻想郷縁起、最古の記録になりますわ」
F.actor「ふむ、サヴァン症候群の阿礼乙女がここ、稗田邸に在住していると聞いて伺った次第だが…思わぬ収穫だ」
稗田阿求「お構いなく、貴方…いいえ、貴方"達"が噂の協力者でしょう?」
F.actor「話が早いな、では次に何をしに行くのかもお見通しと言うわけだ」
稗田阿求「ええ、件の森ですね、霧雨の魔法使いが目的かと」
F.actor「相違ない、まずは彼女が引き継いだ遺物の一部を借りる」
踵を返し、足音が静寂を過ぎた寸刻、スーツ姿の男が一言添える。
F.actor「報酬は"未来"という安寧の提供と、後ほど外の文書を数千冊ほど送ろう、では」
かの者は軽銀と硝子で構成された光り輝く板を二度ほど爪弾き、旧くも新しき魔女の元へ歩みを進めた。
稗田阿求「片付けは手伝ってくれないんですね…」
Title
Chapter 0 - Daybreak
Original
恋色マスタースパーク
永夜の報い 〜 Imperishable Night
上海アリス幻樂団
Ilustration 中野なのか
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Remix&Video 蒼井しあ
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Soundcloud: / alicenemunemu
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