嘉副研究室では、ナノメートルという極小の空間を流れる流体の科学と工学を研究しています。ナノ空間では支配的な表面の効果により通常とは異なる様々な現象が発現し、扱う対象となる分子や粒子も可算個レベルにまで微量化されます。そこで、光を駆使して10 nmレベルの分解能でナノスケールの液体の流れや粒子の挙動を可視化する方法を開発し、細胞内など我々の周囲に存在するナノ空間の現象解明に取り組んでいます。また、サイズ、形状、表面を制御したナノ空間を活用して超微量な物質を精密に操作する方法論と技術を開発することで、成人病の簡易迅速診断、難病の病態解明、医薬品開発の効率化などを実現するマイクロ・ナノ流体デバイスを創出し、バイオ、医療、創薬分野の課題を解決することを目指しています。